2006年04月19日

コンデンサーの充電と放電

 前回の「コンデンサーの話」の話となります…。

 この話は記述が面倒な個所があるため、少しずつ挙げていきます…A(^-^;



コンデンサーの充電

 電池の陰極 D およびコンデンサー B 板を接地し、電池の陽極 C とコンデンサーの極板 A とをスイッチ K を閉じて繋ぐと、正電荷 +Q は A 板に流れ込む。これを コンデンサーの放電 という。

 このとき B 板には静電誘導により −Q の電気を生ずる。この負電荷 −Q 電子が A 板の +Q に引かれて地面から B 板に流れ込むことによってできたものである。従って、電流計 M2 を通り、+Q の電気が B 板から地面に流れ出ることになる。このように、A , B 板が正、負に充電するにつれて AB 間の電位差は大となり、それが電池の電圧 V に等しくなると流れはとまる。

コンデンサーの充電 (a)

 従って、スイッチ K を閉じた瞬間、電流計 M1 , M2 の針は動くが、すぐもとに戻る(実際には自由電子が +Q と反対向きに動くのである)。

コンデンサーの充電 (b)

 但し、電池の陰極 D と 極板 B とを直接つないで K を閉じると、陽極 C から A 板に +Q が流れ込むと共に、陰極 D から負電気 −Q が B に流れ込む。即ち、+Q の正電気が B から D へ瞬間流れる(自由電子が D から B へ入り、 A から C へ出る)。その瞬間、電流は i = V / R であるが次第に弱まっていく。


コンデンサーの放電

 +Q の電気を帯びているコンデンサーにおいて、スイッチ K を閉じて両極板をつなぐと、A 板の正電気 +Q は R を通って B 板に行き、負電気 −Q を中和し、A , B 共に電気がなくなり、電位差は 0 となる。これを コンデンサーの放電 という。

2コンデンサーの放電

 但し、実際には、−Q の電子が B 板から A 板に流れて A 板を中性にするのである。

 また、極板 A の電位が B より V だけ電位が高いならば、スイッチ K を閉じた瞬間、抵抗 R を i = V / R の電流が流れるが、極板間の電圧 υ は小さくなり、電流は次第に弱くなっていく。


充電曲線

 スイッチ S を a 側につなぐと、超電力 E の電池の陽極 A から流れ出し、抵抗R を通って容量 C のコンデンサーの極板 B にたまる、たまった電荷を +q とすれば、それだけの電荷 +q が相対する板 D から流れ出て電池の陰極に入り、板 D には −q の電荷がたまる。

充電曲線と放電曲線の参考図

 或る時刻における電流を i 、極板の電荷を +q とすれば、

抵抗 R による電圧降下 VR は   VR =iR  ………@

コンデンサーの極板間の電位差 VC は    VC = q / C  ……A

電池(内部抵抗 0 とする)の超電力 E は   E = VR + VC  ………B

よって、流れる電流 i は、@ABから   i = 1 / R ( E − q / C )  ………C

 スイッチ Sa 側 に入れた瞬間 は   VC = 0   ∴ i = E / R

 十分
時間が経てば    VC = E   ∴ i = 0

電流 i の時刻 t による変化は、上の図の i − t 線 のようになる。

スイッチを入れてから t 秒間に 極板 B に たまった電荷 +q

q = t0 dq = t0 idt

であって、時刻 0 から t までの i − t 曲線の下の面積示される


放電曲線

 上の充電で充分に時間が経てば、コンデンサーの極板 B に溜まっている電荷は Q = CE である。

 この状態でスイッチ S を b 側に入れると、コンデンサーの電圧が回路に電流を流す超電力となり、極板 B から電力が流れ出し、充電時の電流と逆向き(図の破線の向き)に流れ、極板 D に入って負の電荷を中和し、コンデンサーの電圧 VC は次第に下がっていく。

 或る時刻における電流を i' 、極体 B に残っている電荷を q' とすれば、

抵抗 R による電圧降下 VR は   VR = i' R  ………@

コンデンサーの極板間電圧 VC は   VC = q' / C  ………A

この電圧が超電力となって電流 i' を流すから、

 キルヒホップの法則 は   VC = i' R  ………B

よって、流れる電流 i' は   i' = VR / R = VC / R = ( 1 / R ) (q' / C)

スイッチb 側 入れた瞬間  VC = E ,    ∴ i' = E / R = ( 1 / R ) ( Q / C )

充分に時間が経てば 、中和完了し  VC = 0   ∴ i' = 0

従って、i' − t 曲線は、上図と同様になる。しかし、i' − t 線の時刻 t までの下の面積

   t0 idt

は、スイッチを入れてから t 秒間に、極板 B から流れ出た(放電した)電気量( Q − q' )を示す

 何故なら、極板 B における電荷の減少する速さ −dq' / dt が電流 i' に等しく、 i' = dq' / dt であるからである。



(...to be continue...)

 次回は「静電エネルギー」の話です…(ぜぇ…)。
posted by 梵 at 01:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月04日

コンデンサーの話

 前回の「電気容量の話」の続きとなりますが、本日は、コンデンサーの話です。

 コンデンサーといえば、安全性を得るためには配線等の構築を確実に行い、熱を逃がすために通気性をよくした環境にする(何故なら、発火してしまうからです…)ということも重要ですが、やはり、ネックとなるのが、絶縁体となる素材選びです…なんて、うんちくを話している暇もないほど仕事を溜めている梵です。

 何分、密な内容且つ長文となるため、少しずつあげて完成しようと思います。



コンデンサー(蓄電器)

1 枚の金属板の電気容量は、これに他の接地した金属板を近づけて向かい合わせると、著しく増すものである。このように2 枚の金属板を、絶縁体を隔てて向かい合わせて電気容量を大きくしたものコンデンサー(蓄電器) という。(板の形は種々ある。各金属板をコンデンサーの極板という。)

コンデンサーの解説図 a

 何故なら、電源 G の陽極に金属板 A をつなぐと、正電気は A に移動するが、陽極と同電位になると電気の移動はとまる。このとき、金属板の正電気同志が反発する程度を示すものが電位である。

 今、他の金属板 B をこれに向かい合わせると、静電誘導によって、 B の内側に負電気を生じ、当量の正電気は B から大地へ流れ込む。 A の正電気は B の負の電気に引かれ、その電位(電気同志の反発する程度)が低くなるため、更に電源 G から A 板に正電気が流れ込む。こうして A に多量の電気が蓄えられ、電気容量を増すわけである。

コンデンサーの解説図 b

 例えば、広い金属板 A に正電荷を与え、検電器の箔の開きでその電位(正電気同志が反発する程度)をしらべるとする。 A が単独にあるとき、箔は点線のように大きく開いていたものが、接地した広い金属板 B を近づけると、箔は閉じていく。これは、静電誘導によって生じた B の負電荷によって A の正電荷が引きつけられ、正電荷同志の反発する程度、即ち、電位 V が低くなったためである。

 このときの金属板 A の正電荷 Q には変わりはないから(金属板は広いので箔との多少の電荷の移動は無視できる)。即ち、電気容量  C = Q / V  が増したのである。


▼両極板が近いときは

 極板 A から出た電気力線は、 A B の内側を通って、全部極板 B に達する。ゆえに A 板の電気量を +Q とすれば、 B 板の電気量は −Q である。このとき、コンデンサーに蓄えられた 電荷 とは、一つの極板の電気量 Q のことであり、コンデンサーの 電圧 とは、 A B 両極板の電位差 V のことである

コンデンサーの解説図 c

 但し、B 板に −Q の電気量があるが、これは静電誘導によって生じたもので、蓄えられた電気量の中には入れない。


▼厚さ d 〔 m 〕 の 真空 を隔てて相対する面積 S 〔 m 〕 の 2枚の極板の一方 A に +Q 〔 C 〕 の電荷を与え、接地した他の板 B との電位差 V 〔 V 〕 とすれば、

 A B 間の電界の強さ E は   E = 1 /ε0 Q / S 〔 V / m 〕  ………@

 A B 間の電位差 V は   V = Ed 〔 V 〕 ………A

 電気容量 C は   C = Q / V 〔 F 〕  ………B


▼ 真空 をはさむ コンデンサー電気容量

 上式@,A,Bから、厚さ d 〔 m 〕 の 真空(誘電率 ε0隔てて面積 S 〔 m^2 〕 の 2枚極板 が相対する コンデンサーの電気容量 C

   C = ε0 * S / d 〔 F 〕 ( = 1 / 4πk0 * s / d )

で、面積 S比例 し、間隔 d反比例 する。

 但し、   9.0 * 10^9 〔 N ・ m^2 / C^2 〕 = 1 / 4πk0

従って、   ε0 = 8.85 * 10^−12 〔 F / m 〕

 但し、すぐ上の左の式から ε0 の単位は

   〔 C^2 / N ・ m^2 〕 = 〔 C / Nm ・ C / m 〕 = 〔 1 / V ・ C / m 〕 = 〔 F / m 〕

となる。

 即ち、スイッチ開く と、極板の電荷移動できない。 Q 不変。 E 不変 (真空中)。 V 変わる

 また、スイッチ閉じるく と、極板の電荷移動できる。 Q 変わる。 E 変わる。 V 一定


誘電体 をはさむ コンデンサー電気容量

 厚さ d 〔 m 〕 、比誘電率 ε0 (誘電率 ε 〔 F / m 〕の絶縁体を隔てて 面積 s 〔 m^2 〕の2枚の金属板が相対する コンデンサー電気容量 C は、真空 を絶縁体とするときの 容量 C0εr 倍 に増し、

   C = ε * S / d = εrε0 * S / d = εrC0  ( = 1 / 4πk * S / d )

 但し、  9.0 * 10^9 〔 N ・ m^2 / C^2 〕 = 1 / 4πε0

 従って、  ε0 = 8.85 * 10^−12 〔 F / m 〕
コンデンサーの解説図 d
 何故なら、極板の 同じ電荷 Q では、電界 E は

   E = 1 / ε * Q / S = 1 / εrε0 * Q / S = 1 / εr * E0

で、真空のときの 1 / εr

従って、   V = Ed   の式により、電位差 V も真空のときの 1 / εr となる

よって、   C = Q / V  により、容量 C は真空のときの εr 倍となる

 上のように、同じ極板電荷 Q では、電界 E真空 の 1 / εr , 電圧 V も 1 / εr , だから、容量 C は εr 倍 となる。

 例えば、S , d が同じコンデンサーを燈油( εr = 2.2 )の中に入れると、電気容量は 2.2 倍になる。

 また、同じ電圧 では、極板間εr誘電体挿入 すれば、蓄電量εr 倍 になる。

 例をあげれば、電池 G により、コンデンサーの両極 A , B を充電してあるとする。極板間に絶縁体をさし込めば、さしこんだ部分の A , B 板にたまる電荷は多くなる。

コンデンサーの解説図 e

  ( ∵ Q = CV  において V は一定、 Q ∝ C )


耐電圧

 コンデンサーの両極板の間に与える電位差(電圧)には限度があり、それより大きい電圧を与えると、電気が絶縁を破って両極板の間に流れる。この限度の電圧をそのコンデンサーの 耐電圧 という。耐電圧はコンデンサーの両極板間の絶縁体の種類によって異なり、絶縁体の厚さ(両極板間の距離)が大きいほど大きい。


コンデンサーの種類

 コンデンサーは両極板間の絶縁体によって名が多い付けられることが多い。空気コンデンサー は空気を絶縁体としたもので、両極板の相対する面積を加減して容量を変えるものを可変コンデンサー(バリコン)という。雲母コンデンサー は雲母を絶縁体とし、耐電圧が高い。ペーパーコンデンサー は錫箔の間にうすいろう紙をはさんで巻いたもの。

 電解コンデンサー は硼酸アルミニウム中に2枚のアルミニウム板をつけて電解し、陽極の両面に Al2O3 の皮膜を生じさせたもので、この皮膜が絶縁性があり、厚さ d が極めて小さいので、小型で容量が大きい。しかし耐電圧は小さい。

 チタンコンデンサー は酸化チタン或いはチタン酸バリウムの磁器を絶縁物としたもので、この物質は誘電率が著しく大きく( εr が数千)、容量が大きく、しかも耐電圧の大きいものが得られる。

 ライデン瓶 は絶縁体としてガラスを用い、その内側に錫箔をはったもので、容量は小さいが、耐電圧は高い。

 

(...to be continue...)

 次回は、この続きの話で「コンデンサーの充電と放電の話」を編修します…。(ぜぇ…)
posted by 梵 at 01:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月24日

電気容量の話

 久々の基礎科学のすねネタの挙げですが、電磁気学より、前回の「電束と電束密度」の続きとなります、コンデンサーに縁の深い「電気容量」の話です…。


電気容量

 地面に対してある電位をもつ電源 S があると(下記の図 a のように)仮定する。

2-57-1a.gif

 これを導線で二つの導体 A , B に繋ぐ時は、電源から A , B へ電気は入って行くが、電源と電位が等しくなると移動はやみ、それ以上電気は入らない。電線の電位を 2 倍にすれば屋加えられる電気量も 2 倍となる。即ち、蓄えられる電気量 Q は 電位 V に比例する

   Q = CV

 例を挙げれば、二つの直円筒の容器 A , B を水源のタンク S に繋ぐ時( 上記の図 b を参照のこと)、水源と水位が等しくなると水が入るのが止み、水量 Q は水位 V に比例するのによく似ている。


この比例定数 C 、即ち 導体の電位を単位の電位 1 だけ高めるに要する電気量電気容量 といい、導体が 電気容れ得る能力(量) の大小を示すものである

 よって、電位を V だけ高めるのに Q なる電気量を要する導体の電気量 C は

   C = Q / V

 例えば、上記▼(一つ目のもの)において、電位 V が同じであっても、導体 B の方が蓄えられる電気量 Q が大きいから電気容量が大きい。また、(上記一つ目の▼)において、 A , B の直円筒の水を容れ得る能力(容量)は 1 cm だけ水位を高めるに要する水の量で比較できる。


 1V電位上げる のに 1C 〕の 電気量要する導体の電気容量1 ファラッド( farad :記号 F ) という。上記の式より

   〔 F 〕 = 〔 C 〕 / 〔 V

 よって、電気容量 C 〔 F 〕の導体に Q 〔 C 〕の 電気容量 が与えられて V 〔 V 〕電位上がる とき、次の関係がある。

   C = Q / V  より  Q = CV  V = Q / C

 単位の関係は   〔 C 〕 = 〔 F 〕〔 V 〕  〔 V 〕 = 〔 C 〕 / 〔 F 〕


 但し、farad は非常に大きい電気容量であるから、普通 1 〔 F 〕の 10^12 の 1 〔 pF 〕(マイクロファラッド)を用いる。即ち、

   1 μF = 10^−6 F  1pF = 10^−12 F

 また、 10^−6C 〕 を  1 マイクロクーロンμC 〕  という。

 また、 V = Q / C の式により、同じ電気量を与えても、容量が大きい導体ほど電位は低い。



(...to be continue...)

 報道によれば、教育機関による区画排除という自由化によって、東大合格者に、公立卒業者が多くなってきたという異変が見られたというその根拠として、興味を惹く授業が行なわれていることにあったといいます。

 いいなー♪…なんて、よかよかよー♪気分の梵でありますが、学生時(中・高)の教師との教育論異議討論していた頃を思い出す梵でもありました。

 東大合格者の学生本人から「勉強が大好き♪」なんて言っているところを見ると、とても嬉しく思う梵でありました。

 やはり、教育は第一に保護者の教育、第二に教師の教育方針にあり、子には学習意欲をつけて、日々学ばせることです…(^-^)v
posted by 梵 at 16:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月05日

電束と電束密度

 前回の「電荷から出る電気力の数」の続編となりますが、今回は「電束と電束密度」ということで、ガウスの法則の話の続きです。



或る物質内の任意の閉曲面を貫き出る線の総数が、物質の誘電率に関係なく、閉曲面内に存在する真電荷の総和 拝i に等しくなるようなある種の線の束を想像し、電束 という。

 即ち、その閉曲面を貫き出る全 電束Ψ とすれば、

   Ψ = 拝i

 これが、電束 による ガウスの法則 である。

 これによれば、1 C真電荷 から 1 本電束出る

 従って、電束 Ψ単位 は電気量の束と同じく〔 C 〕である。例えば、5C の電荷から出る電束は Ψ = 5 〔 C 〕である。

 但し、1C といえば、静電気の実験では、実に大きい電気量である。その電荷からたった 1 本しか電束が出ていないと思うと妙である。いま、麦の茎(麦わら)100本を束ねて1つとし、束の数が5本あれば麦わらは500本である。「束ねる」というと、「集めて1つにして」という感じを与えるがそうではない。麦わら500本は並んだままである。それを数えるのに、100本を1つの単位にして数え「束」という名をつけ、麦わらの数は5束あったというわけである。電気の場合も同様で、帯電体から多数の線が出ているが、その線を数えるのに、1C の電荷から出る線を単位として考え、その単位に〔 C 〕を用いて、この単位で表した電界の線を電束というわけである、(電界に描く線は、我々が考えやすいように頭に描くものであって、そんな線があるのではない。)

 しかし、空間にできる 電界 の様子を示す電束の単位が、電気量(電荷)の単位と同じ〔 C 〕であることは、どうも納得できないという気もする。電子の質量は m = 9.1 * 10^−31 kg , 電荷は −e = −1.6 * 10^−19 C  であるが、電子が周囲に電気的作用を及ぼすのは、質量ではなくて電荷である。即ち、電荷の電気的作用は空間を通して周囲に及ぼされるのである。その作用によって電気量が測られ、その単位に〔 C 〕が与えられるのであるから、電気量とその働きを示す電束とは、同じ〔 C 〕を用いて表すことができるわけである。


▼単位面積あたりの電束を 電束密度 という。Ψ 〔 C 〕の電束が Sm^2 〕の面積を垂直に貫いている点の電束密度 D は

   D = Ψ / S 〔 C / m^2 〕

 である。誘電率 ε の物質中の或る点の電束密度 D は、その点の電界の強さ E の ε 倍に等しく

   D = εE

 である。

 なぜなら、+q 〔 C 〕の真電荷を包む閉曲面を貫き出る

   電気力線の総数 N は  N = q / ε ,  

   全電束 Ψ は  Ψ = q

 である。+q が単独に存在する時、任意の半径 r の球面を考えると、球の表面積は 4πr^2 であるから、電荷 +q から距離 r の点の電界の強さ(電気力線密度) E は

   E = N / 4πr^2 = q / ε ……@

 また、その点の電束密度 D は

   D = Ψ / 4πr^2 = ( 1 / 4πr^2 ) q ……A

 @とAから   D = εE



(...to be continue...)
posted by 梵 at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月23日

電荷から出る電気力の数

 前回予告したように本日は「ガウスの法則」に関連する「電荷から出る電気力の数」の話です。

 「誘電分極」の続きです。

 ガウスの法則は、まずその前段からの理論展開も面倒ですが、これをわかりやすく説明するのはもっと面倒なのですよね…(苦笑)

 (体構造やゲノムの話をするよりは面倒ではないですが…)

 さて…。どう説明しましょうかね…。とりあえず、出来たところまで挙げます…A(^-^;



電荷から出る電気力の数

 或る場所の単位面積あたりの電気力線の数 (電気力線密度) は、その場所の電界の強さ E に等しくなるように描く、と、

 電荷 +q が距離 r の点 P に作る電界の強さは

   真空中 では   E_0 = k_0 ( q / r^2 )

   誘電体中 では   E = k ( q / r^2 )

 で、  k = k_0 / εr  従って  E = E_0 = εr  であった。

 従って、点 P の電気力線密度は、比誘電率 εr の誘電体中では、真空中の 1 / εr である

 但し、帯電体に接する誘導体の表面に、分極電荷 −q' を生じ、それが逆向きの電界 E' を作って、帯電体の電荷 +q が誘電体中の点 P に作る電界 E_0 を弱める。E_0 と −E' を合成した電界が、E である。


電荷 +q から出る電気力線の数 N (その1:クーロンの法則の定数 k を用いる表現

 クーロンの法則の比例定数 k_0 = 9.0 * 10^9 N ・ m^2 / C^2 を用いるならば、

 +q 〔 C 〕の 電荷 から 出て、球面を貫く 電気力線総数 Nは、

   真空中  は  N = 4 π k_0 q

   誘電体中 は  N = 4πkq  ( k = k_0 / εr )

 である。

 何故なら、
  1. 電荷 +q 〔 C 〕から距離 r 〔 m 〕の点の電界の強さは、真空中は

    E = k_0 ( k_0 / r^2 )  で、1m^2 あたりの電気力線の数に等しい。


  2. 電球の表面積は 4πr^2 〔 m^2 〕。よって、球面を貫く電気力線の総数 N は

      N = k_0 ( q / r^2 ) * 4πr^2 = 4 π k_0 q  である。

    (誘電体中は k_0 の代わりに k となる。)


 但し、上の表現は、次の二点に短所を持つ。
  1. 4π が邪魔になって考えにくい。もし、 q 〔 C 〕から q 〔本〕電気力線が出るならば、意味がつかみやすい。


  2. 帯電体の電荷が同じ q であっても、誘電分極の大きい物質内ほど、電界が弱い。従って、電気力線密度が小さく、電気力線の数 N が少ない。この関係が直接的に表現されていない。



電荷 +q から出る電気力線の数 N (その2: MKSA 有理系 による 表現

 上の〔但し書き〕の二つの短所をなくするために、クーロン側の定数 k_0 および k を次のように決める。

   真空中  は  N = 1 / 4 π k_0 q

   誘電体中 は  N = 1 /4πkq

 とおく。ε_0 , ε真空 および 物質誘電率 と呼ぶ。

    比誘電率 は  εr = ε / ε_0 ( = k_0 / k )

 従って、  ε = εrε_0  である。但し、

 真空中の誘電率 ε_0 = 1 / 4πk_0 = 1 / 4 * 3.14 * 9.0 * 10^9 〔 N ・ m^2 / C^2 〕

             = 8.85 * 10^−12C^2 / N ・ m^2

 このようにおいた単位系を、MKSA 有理系 と名付ける。この単位系によれば、

 +q 〔 C 〕の 電荷 から 出て、球面を貫く 電気力線の総数 N

   真空中  は  N = q / ε_0

   誘電体中 は  N = q / ε  ( ε = εrε_0 )

 何故なら、有理系によれば、真空中の電界の強さは

  E_0 = k_0 ( q / r^2 ) = 1 / ( 4πε_0 ) ( q / r^2 )

 これは、1m^2 あたりの電気力線の数に等しいから、球面を貫き出る電気力線の数 N は、

   N = ( 1 / 4πε_0 ) ( q / r^2 ) * 4πr^2 = q / ε_0 ……@

 誘電体中では   N = ( 1 / 4πε ) ( q / r^2 ) * 4πr^2 = q / ε ……A

 但し、この方法が有理系と呼ばれるには、次の理由から成り立っている。上の理由の式@、Aで、うまいように、4π が消えてなくなり、考え易い式となり、また、誘電率 εr が大きい物質ほど、分極電界が多くできて、電解が弱められ、電気力線の数 N が少ないこと(実際の物理現象)が表現されるようになった。π は3.1415……と長く続く 無理数 なので、その π を式から取り去ることが有理化であると定義されるため、そのために 有理系 と呼ばれるのである。


ガウスの法則

 任意の 閉曲画の中 に、+q_1 , −q_2 , +q_3 ,………〔 C 〕の 電荷があるときは、その 平曲画を貫き出る 電気力線の総数 N は、閉曲画内 電荷の総和

 q_1 + ( −q_2 ) +
……… = 拝i  の

  1 / ε_0 倍 (真空中)、或いは  1 / ε 倍 (誘電体中) で ある。即ち、

  真空中  は  N = ( 1 / ε_0 ) 拝_1 ( = 4πk_0 Σqi ) 本

  誘電体中 は  N = ( 1 / ε ) 拝_1 ( = 4πk Σqi ) 本

 但し   k_0 = 9.0 * 10^9 〔 N ・ m^2 / C^2 〕

      ε_0 = 1 / 4πk_0 = 8.85 * 10^−12 〔 C^2 / N ・ m^2 〕

 また   ε = εr ε_0 ,   k = k_0 / εr   である。

 これを  ガウスの法則  という。

 何故なら、+q_1 , −q_2 の電荷の電気量の比は 8 : 5 とする。閉曲面は頭で考えるものであって、口の閉じている風船玉を想像すればよい。電荷は誘電率 ε の誘電体内にあるものとする。
  1. 正電荷 +q_1 が単独にあるときは、q_1 を中心として、閉曲面内におさまる球面を描けば、球面を貫き出る電気力線の数は N_1 = q_1 / ε であって、この電気力線は全部、閉曲面を貫き出る


  2. もし、電荷が であって、−q_2 が単独にあれば、 N_2 = q_2 / ε の数の電気力線が閉曲面を貫き入る。よって、貫き入る電気力線の数はをもって示す


  3. 1本の電気力線が閉曲面と 数回交わる 場合出と入りが正・負取り消して、その電気力線が閉曲面と交わる回数は1回となる。よって、閉曲面を貫く数 N に変わりはない。


  4. +q_1 と −q_2 が一つの閉曲面内にある場合、 q_1 > q_2 であるならば、+q_1 から出る電気力線の数 N_1 = q_1 / ε のうち、負電荷 q_2 に相当する数 N_2 = q_2 / ε の電気力線は、−q_2 に終わるq_1 から出て q_2 に終わる電気力線は、閉曲面と交わらないが、或いは、交わっても出と入りが正・負打ち消して、閉曲面と交わる数は 0 となる。  よって、+q_1 から出て閉曲面を貫き出る電気力数の数は

       N_1 − N_2 = 1 / ε ( q_1 − q_2 )  である。


  5. よって、閉曲面内に q_1 , −q_2 , q_3 , ……… の多数の電荷があるときは、閉曲面を貫き出る電気力線の総数 N は

     N = N_1 + ( −N_2 ) + N_3 + ………

       = 1 / ε { q_1 + ( −q_2 ) + q_3 + …… } =
    ( 1 / ε ) Σqi


  6.  但し、上の q は真電荷(分極電荷は含まれない)。


平行導体板間の電界電荷 との関係

 面積 S の広い 導体板 A , B近距離 に相対し、正負等量電荷 +Q , −Q を帯びるとき、即ち、電荷密度 (単位面積当たりの電荷)

 σ = Q / S  

 であるとき、導体板間の 任意の点 ( P ) の 電界の強さ は、導体板間が

 真空 (誘電率 ε_0 ) では、  E_0 = ( 1 / ε_0 ) ( Q / S  ( = 4πk_0 ( Q / s ) )

 誘導体 (誘電率 ε ) では、  E_0 = ( 1 / ε ) ( Q / S  ( = 4πk ( Q / s ) )

 従って   E / E_0 = ε_0 / ε = 1 / εr   ∴ E = E_0 / εr
何故なら、
  1. 点 P を通り板 A に平行で単位面積 1 〔 m^2 〕の端面 CD と板 A を垂直に切る側面 DG , CH をもつ閉曲面 CDGH で、板 A の単位面積 1 〔 m^2 〕を包むときは、その閉曲面内にある面積は、  Q / S ( = σ ) 〔 C / m^2 〕  であるから、ガウスの法則により、この閉曲面を貫き出る電気力線の数は

    ( 1 / ε_0 ) ( Q / S ) ( = σ / ε_0 ) 〔本 / m^2 〕  である。


  2. これらの電気力線は、全部 AB の内側にあり、側面に平行であるから、全部 CD を貫くゆえに CD 面における電気力線の密度は

     ( 1 / ε_0) ( Q / S)  ( = σ / ε_0 )    であって、これが点 P の電界の強さ E_0 を示す

     よって、

       真空中は   E = ( 1 / ε_0 ) ( Q / S )  ( = σ / ε_0 )

     誘電率 ε の誘電体の場合は、 ε_0 の代わりに ε を置けばよいから、

       E = ( 1 / ε ) ( Q / S )  ( = σ / ε )

     となる。


  3.  即ち、平行導体板間電界 は、比誘電率 εr物質入れる と 1 / εr と なる (電荷が同じ場合)。


▼広い2枚の導体板 A , B の間に導体板 D を入れ、静電誘導によって、板 D の両面に、A にたまる電荷 +Q等量−Q , +Q の電荷 を 生じる。従って、板 D は D_1 , D_2 に分かれて A , B とコンデンサー C_1 , C_2 を作るのと同様の関係になる

 スイッチ K を開く と、板 A の電荷 +Q 逃げ場がない から、A に残る。それに引きつけられて板 D の A 側に −Q 、従って B 側に +Q が、それに引きつけられて B 板に −Q が、そのまま残る。その電荷は板の間隔 d_1 , d_2 を変えても変わらない。

 従って、電界の強さ  E = ( 1 / ε_0 ) ( Q / S ) = σ / ε_0  も変わらないしかし、電位差 V_1 , V_2 は変わる。スイッチ K を閉じると、板 A の電荷は動けるから、間隔 d_1 , d_2 の変化に応じて変わる。


 
(...to be continue...)

 ぜぇ…。 持病持ちにはこの寒さはこたえます…。

 持病でしんどいだの、何のかんのいいながら、少しずつやりましたが、実上、小十郎にせつかれながら、1つに納めました…(苦笑)

 次は、電気の束の話ですよ…小十郎。

 うーん、どうしましょうかね…。
posted by 梵 at 19:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月20日

誘電分極

 実は、現在ソフトの改ざんを受けたこと等から、図形が挙げることが難しい状況です。そのため、どう説明を進めていくか現在考えているところである梵です。

 下記のものは製作途中ではありますが、できているところまで挙げます。

 話の流れとしては、「導体の帯電」の次にくる話です。



誘電分極 において、

 一般の 物質中の クーロンの法則は   F = k ( q_1 q_2 / r^2 )  ……@ であり、

 点電荷 q が距離 r の点に作る電界 E は  E = k ( q / r^2 )  ………Aであって、

 比例定数 k の値は物質に特有である。  真空 の値は

 k_0 = 9.0 * 10^9 N ・ m^2 / C^2 〕  であった。


kk_0何分の 1 あるか示す数値 を、その物質比誘電率 という比誘電率 εr 物質中では

   k = k_0 / εr   であって前式Aより

 同じ電荷が (同じ距離に)作る 電界の強さ

 比誘電率 εr 物質内 では、真空中の 1 / εr ある

 εr 大きい 物質内 ほど 小さい

 その理由を以下(3つの▼)で考える。次に種々の物質の比誘電率 εr を示す。

 例を挙げれば、燈油の比誘電率は 2.2 である。空気の比誘電率は 1.0006 で同じ電荷が働きあう力、作る電界は真空中の 1 / 1.0006 で、真空中と殆ど変わりはない。だから、今まで

 k = k_0 = 9.0 * 10^9 N ・ m^2 / C^2 として計算してきたわけである。

 チタン酸バリウム磁器内では、同じ電荷が作る電界は真空中における 1 / 1500 であって、甚だ小さく、この性質によって、この物質はコンデンサーに多く用いられている。


絶縁体(不導体)の分子 は、帯電体を近づけると(電界の中に置くと)、分子の中で電子がかたより 分極 するまた 分子向きを変えて並ぶ 物質もある

 何故なら、
  1. 原子 について考えると、原子核のまわりを電子が高速で回っており、その存在する確立に比例して点を打つと、電子雲が描かれる。帯電体が近くにない場合、電子各を中心として対象に分布する電気雲も、正の帯電体を近づけると、それに引かれて電子雲がかたより、+ と − の部分(極)を持つことになる。これを 分極 するという。


  2. CO2 , CH4 のように、対象に電子が分布する分子 でも、上の場合と同様に、分子内で電荷がかたより、正の帯電体の側に − の極ができる。


  3. H2O の分子 では、O 原子は電子を引きつける力が H 原子より強いので、電子雲は O 原子のまわりが濃くなり、H 原子では陽子が裸になる。従って、水の分子は O 原子を − の極、H 原子を + の極とする分子で、このような分子を 電気双極子 という。電界がなければ、この双極子の向きはいろいろであるが、帯電体が近づくと、− の極である O 原子が + の帯電体の方へ向くように向きを変える。


誘電分極

 不導体帯電体に近づける と(電界の中に置く と)

 帯電体近い側異種

(電界と逆向き側に負の、電界の向きの側に正の)

 電気が現れる。これを物質の 誘電分極 という。

 よって、不導体(絶縁体を) 誘電体 ともいう。

 誘電分極は不導体に起こり、導体における静電誘導と類似する。但し、静電誘導では自由電子が導体内を移動するが、誘電分極では、分子内で電子がかたよるだけで、物体内を一方向から他方へ移動するわけではない。

 その理由として、
  1. 不導体を正の帯電体に近づけると、不導体の中を電気力線が通る(帯電体の電解が不導体の中にできる)。この電界によって、電界と逆向きに、分子の中で電子がかたより、分子が分極し(或いは電気双極子は向きを変えて並び)、分極した分子の負極 − が帯電体側に、正極 + が遠い側に並ぶ


  2. 不導体内部では、 或る分子の + 極の電気の働きは、隣の分子の − 極の電気によって打ち消され、その作用は現れないが、表面 では、表面の分子の外に面する電気は、打ち消されることがないから、表面に電荷が現れる

 例を挙げれば、発泡スチロール(ホームスチレン)の小さい粒や、ポリエチレンの薄い袋などが、帯電体を近づけると、寄って来たり、飛びつくのは、表面に現れた電極のうち、近い側の異種電気間の引力による。
 

比誘電率の意味

 帯電体を絶縁体物質内におけば、帯電体の近くの側の絶縁物質の表面に誘電分極によってできた電荷(分極電荷)は帯電体の電荷(真電荷)と正・負反対であるから、真電荷の作る電界を弱める働きをする。そのために、比誘電率 εr の物質内では、同じ真電界の作る電界が、真空中の場合の 1 / εr になるのである。

 誘電分極がきつい物質内ほど、分極電荷が多くできるので、真電荷の電界を弱める働きが大きいから、εr は大きい。

 ゆえに、比誘電率 εr が大きい物質ほど誘電分極がきつく、εr は誘電分極の程度を示す

 注意点を挙げれば、誘電分極によってできた 分極電荷 と区別するために、帯電体の電荷を 真電荷という。

 その一例として、広い平行導体板 A , B に、等量の正・負の電荷を与えた場合、その単位面積あたりの電気量( 電荷密度 )を σ 〔 C / m^2 〕とする。この電荷が真空中に作る電界の強さを E_0 とする。

 これを絶縁物質(例えば燈油)中に入れると、電界 E_0 は燈油の中にもできているので、電界 E_0 より燈油は電界分極する。燈油の内部の隣り合う分子の正・負の電荷はその働きを打ち得し合うから、それらを取り去ると、帯電板 A に接する面に − 、B に接する面に + の分極電荷が残るその電荷密度を −σ , σ とする分極電荷 −σ , σ は帯電板の電荷(負電荷) σ , −σ と正・負反対であるから、E_0 と逆向きの電界 E' を燈油の中に作る

 帯電板の真電荷 σ が燈油中に作る電界 E_0 と分極電荷 σ' が作る電界 −E' とを合成した電界 E_0 − E' が燈油中の電界 E である。よって、 E = E_0 − E'

 このように電界が真空中より小さくなるのは、帯電板に接する燈油の表面の分極電荷 σ' が帯電板の真電荷 σ と正・負反対で、その作用を弱め、帯電板に σ − σ' の電荷があって真空中に相対するのと同様の電界を燈油中に作ったわけである

 これらにより、帯電板 A , B の同じ電荷( σ )が、比誘電率 εr ( =2.2 ) の燈油中に作る電界 E は、真空中に作る電界 E_0 の

 1 / εr ( = 1 / 2.2 )  で  E = E_0 / εr ( = E_0 / 2.2 )  である。

 よって、比誘電率 εr が大きい誘電体ほどその中の電界 E は小さい。それは、誘電分極がきつくて、分極電荷 σ' が多くでき、それが作る逆向きの電界 E' が大きく、 E = E_0 − E' が小さくなることによる。


▼上例(▼2つ)に示すように、

 平行導体板の 正・負等量電荷 ( σ , −σ )が、比誘電率 εr誘電体中 に作る 電界 E は、真空中 に作る 電界 E_01 / εr

   E = E_0 / εr

 であり、E は、誘電体中に、真電荷 ( σ ) が作る 電界 E_0分極電荷 ( σ' ) が作る逆向きの 電界 E' との 合成電界 で、

   E = E_0 − E'

 である。


誘電体をはさむ導体板間の電位差

 正・負等量の電荷をもつ導体板 A , B が 真空 をへだてて平行に相対するときの A , B 間の 電位差挿入 したときの 電位差V とすれば、

 板の電荷が同じ 場合

   V = V_0 / εr   で、

 誘電体を挿入すれ ば、電位差1 / εr減る


一部誘電体をはさむ導体板の電位差

 間隔 d をもって平行に相対する広い2枚の導体の板 A , B の間に、比誘電率 εr 厚さ t の誘電体を挿入したとき、空気の部分の電界を E_0 とすれば、板 A , B に対する電位差 V は

   V = E_0 ( d − t ) + ( E__0 / εr ) t

 である。

 何故なら、誘電体の中には、導体板の電荷が作る電界 E_0 と、分極電荷の作る電界 E' ができ、それを合成した電界 E は E_0 の向きで、 E = E_0 / εr である。よって、

   V = V_2 + V' + V_1 = E_0 ι_2 + Et + E_0 ι_1

    = E_0 ( ι_2 + ι_1 ) + Et = E_0 ( d − t ) + ( E_0 / εr ) t



(...to be continue...)

 長文となりましたが、次回はガウスの法則の話になります…。
posted by 梵 at 22:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月12日

導体の帯電

 実は、イオンの話で始めた頃の、第二回目になる摩擦による帯電 と 静電誘導の続きに来る話です。

 やはり、基礎が大事だということで初っ端となる電磁気学の入り口からやっていますが、いつになったらイオンの話に辿りつけるのでしょうね…。



導体の帯電

 電気帯電している導体 では、導体のどの点電位等しい

 このことは、表面の電気の密度が場所によって違っていても成り立つ。

 何故なら、導体の内部には自由に動き得る電子が多い、ゆえに2点間に電位差があるときは、直ちに動いて電位差をなくする。電気は停止しているから電位差はない。


導体の内部 には 電界存在しない従って、電気力線導体の内部貫き通ることはない

 何故なら、導体内には電位差がない。 V = Ed の式に従い、電位差 V が 0 であれば、電界 E は 0 であるからである。


電気力線導体の表面垂直ある

 もし、電位差がないとすれば、導体の表面に沿う電界の成分があり、従って、その方向に電波を生ずるはずであるが、電気は停止しているから、電界の表面に平行な成分にはならない。従って、電界は表面に垂直となる。


導体に与えられた電荷導体の表面だけ分布する

 何故なら、導体の内部に一つの閉曲面を想像するとき、閉曲面を貫く電気線は、導体の内部には電界が存在しないという理由により 0 である。

 ガウスの法則により、 N = 0 であるから、閉曲面内の電荷 q = 0 である。よって、表面のみに分布する。

 但し、原子核の正電荷とその周囲を回転する電子とは、物質を構成しているのであるから、導体の内部に等量かつ一様に存在している。それにより、過剰に存在する電子、或いは不足する電子が表面に分布することを、上は意味している。


上のこと は、導体電解中にあって成り立つ

 例えば、右向きの電界 E_0 の中にある導体 P には、静電誘導によって、左側 A は負に、右側 B は正に帯電するが(図 a )、導体 P の どの点同電位 であって、内部 には 電界なく、電気力線は表面に垂直で、表面に のみ 電荷分布 する

2-56-5a.gif

 何故なら、電界中に右向きの電界 E_0 が存在し(図 b )、中の自由電子は E_0 と逆向きに動く。すると、左 A が − 、右 B が + に帯電し、電界 E' を作る(図 c の点線)。この誘導電荷の作る電界 E (図 c )と外部からの電界 E_0 (図 b )と合成したものが図 a の状態で、E' と E_0 とは打ち消し合って、導体内部の電界 E は 0 である。電界がなければ、 V = Ed の式に従って、導体内に電位差 V は 0 で、どこも同電位である。従って、電気は流れず、静電の状態を保つ。

2-56-5b.gif



平行極板間に導体板の挿入

 二枚の導体板(極板)A , B が +Q , −Q に平行に間隔 d で相対し、一様な電界 E_0 を作っている(図 a の)中に、厚さ t の導体板 P を平行に挿入するときは(図 b )、静電誘導 によって、P の左面 に −Q右面+Q電荷生じ、A と P の左面、P の右面と B との間に、図 a の場合の 電界 E_0同じ強さの電界作り、しかも、P のどの点同電位 で P 中は電界 0 、電界 E_0 がある空間の幅が d から d - t に減る

2-56-5c.gif

 よって、極板 A の電荷 +Q が変わらない場合、極板 A の電位

 V = Ed から V' = E_0 ( d - t ) に下がる

(電位の基準は B 板で 0 ボルトとする)。


静電遮蔽(電気遮蔽)

 接地(アース)した金属導体(金網でもよい)で物体を蔽うときは、その物体は外部の電界の影響を受けない。また、その物体が帯電しているときは、その電界は外部に影響を与えないこれを 静電遮蔽 という



(...to be continue...)

posted by 梵 at 07:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月08日

電界の力による位置のエネルギー

 実は、物理学ネタにおいて、小十郎に再三、「図面ー!」…と催促されています…(苦笑)。

 うーん、面倒や…(T▽T);   



電界の力による位置のエネルギー

 質量 m 〔 kg 〕 、正電荷 q 〔 C 〕をもつ物体が(例えば、αの粒子)、 点 A を速度 υ〔 m / s 〕で通り、V 〔 V 〕電位の高い点 B まで、距離 d 〔 m 〕動いて止まったとする。このとき正電荷は電界から受ける力 qE に逆らって  W = qEd = qV〔 J 〕  の仕事をする。

 即ち、電界は正電荷に qV 〔 J 〕の の仕事をする。この負の仕事により、正電荷は  1 / 2 mυ^2  の運動のエネルギーを失うと共に、点 B の正電荷は点 A に対して、qV 〔 J 〕の 静電気力による位置のエネルギー を持つ ことになる。

2-55-8a.gif 2-55-8b.gif


 例えば、初速度 υ で鉛直に投げ上げられた質量 m の物体が高さ h 上がって静止するまでに、   1 / 2 mυ^2  の運動のエネルギーを失うが、これは重力が物体にする mgh の負の仕事により、位置のエネルギーに変わったのである。これとよく似ている。

 また、電位の板を上っていくに従い、運動のエネルギーが静電気力による位置のエネルギーに変わっていくと考えてもよい。


 従って、質量 m正電荷 q 〔 C 〕を伸びる物体が、 V 〔 V 〕 電位低い点へ移るとき正電荷 は電界から qV〔 J 〕の 仕事され (正電荷は qV 〔 J 〕の 位置のエネルギー失い)はその量だけ 物体は 運動のエネルギー得る

  よって、   1 / 2 mυ^2 = qV

 例えば、静止している物質 m の物体が高さ h だけ自由落下するときは、重力は mgh の正の仕事をなし(物体は mgh の位置のエネルギーを失い)、その量だけ運動のエネルギーを得るのに類似する。

 また、正電荷 +q が電位の坂を下っていくに従い、静電気力による位置のエネルギーが運動のエネルギーに変わっていくと考えればよい。


負電荷帯びる物体 (例えば、‐e 〔 C 〕の電子)は電界から電界 E と逆向きに、電位の高い方へ力を受ける

従って、電位の低い方が静電気力による位置のエネルギーが大きい

 ゆえに、+ , − の符号を全部入れかえ、電界 E の矢印を逆に描けば、同様の関係が成り立つ。

2-55-8c.gif


 また、これらの図の〔 A , B 〕を入れかえ、E の矢印を反対に描き、+q を −e に変えて述べることは、電子や光電子の理解に役に立つ。



(...to be continue...)
posted by 梵 at 19:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月07日

一様でない電界の電位 (2)

 前回の一様でない電界の電位 (1)の続きです…。

 前回は数式を挙げるにhtmlタグで四苦八苦しながらやったわけですが、やっぱり、案の定、形が崩れてますね…(T▽T)

 まぁ、いっか…。わかればいいんだし…。

 …なんて、見た目気にせず、物は挙げたぞと、安易に進めてしまう梵でありました…(苦笑)。



一様でない電界 では

 電気力線に沿っての微小距離 ds についての電位差が dV である点の電界の強さ E は、

   E = dV / ds

 であって、この値が場所によって違う帯電体に近いほど、等電位面が密で、電位の勾配 dV / ds が大きく、電界が強い従って、電気力線が密である。これは、地図において、等高線が密な所ほど傾斜かぎつく、登りにくいのによく似ている。

 従って、地面へ電気力線でつらなる或る帯電体の地面に対する電位は

   V = ∫ dV = ∫ Eds

2-55-7b.gif


▼正・負、等量の電荷を帯びる二導体の作る電界は、等電位面と電気力線で示され、電位を高さで表せば、山と谷になる。

2-55-7a.gif


 但し、電気力線に垂直な方向に線を描いていくと、その線に沿って電荷を動かすには仕事を要しないから、その線は等電位線である例えば、線 AB 上の点はどこも同じ電位で仕事なしで電荷は線上を動く。

2-55-7c.gif

 また、電位はベクトルではないから、代数和で求められる。従って、+q_1 の電荷から r_1 、-q_2 の電荷から r_2 の距離にある点 P の電位 V は、q_1 による電位

 V_1 = k_0 ( q_1 / r_1 )  と q_2 により電位  V_2 = k_0 ( -q_2 / r_2 )  

 の和に等しく、

   V = k_0 ( ( q_1 / r_1 ) − ( q_2 / r_2 ) )  (無限遠 V_∞ = 0 )

 である。(近くに の電荷があれば電位は上がり、 があれば下がる)。

 例えば、正・負電荷から等距離にある点( AB 上の点)の電位 V は、上式で、

 q_1 = q_2 ,   r_1 = r_2 ,   従って、  電位  V = 0  である



(...to be continue...)
posted by 梵 at 00:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月05日

一様でない電界の電位 (1)

 対、一様な電界の話…からすれば、前回の等電位面話の続きとなりますね…。

 うーん、面倒や…A(^-^;   

 …と思いつつも、補足つきで式を載せると長くなるので二分割することになりました。

 う゛ー…ん、タグで思考錯誤しながら式を挙げますが、どないですか…



電位の基準電界の電位

 電界内の或る点の電位を示す必要がある場合、実用上 には 地球の電位基準 にとり、その電位0 とする理論上 は 帯電体から 無限遠離れた所基準 にとり、そこの電位0 とする。従って、電界内或る点電位 は、理論上 は、単位正電荷 + 1 が、その点 から 無限遠移る とき、電界その正電荷する仕事 によって示される


▼従って

 無限遠電位の基準 にとり、その 電位0 とすれば、+Q〔 C 〕の 電荷 をもつ球状導体の中心から R〔 m 〕 離れている点電位 V

   V = K_0 ( Q / R )〔 V 〕 (真空中)

 ただし、   k_0 = 9.0 * 10^9 〔 N ・ m^2 / C^2 〕

 即ち…

  1. 中心 O から任意の距離 r 〔 m 〕の点 A の電界の強さ E は ガウスの法則から、球状導体の全電荷 +Q 〔 C 〕が、球の中心 O に集まって作る電界の強さに等しく、

      E = k_0 ( Q / r^2 ) 〔 N / C 〕 である。

     ゆえに、点 A にある Q = +1C 〕 の 正電荷 に電界が及ぼす力 F は

      F = qE = 1 * k_0 ( Q / r^2 ) 〔 N 〕 である。


  2. 正電荷 +1 〔 C 〕 が点 A から微小距離 dr 〔 m 〕 動いて点 B へ変位するとき、電界は電荷に

      1 * k_0 ( Q / r^2 ) * dr 〔 J 〕  の 仕事 をする。


  3. よって、中心 O から R 〔 m 〕 離れている点 C から無限遠まで、+1 〔 C 〕 の電荷が移るとき、電界が電荷にする仕事 W は

      W = ∫Rk_0 ( Q / r^2 ) ・ dr = k_0 Q ∫R r^−2 dr = k_0 Q 〔 −r^−1 〕R

      = k_0 Q 〔 1 / r 〕 R = k_0 Q 〔 ( 1 / R ) − ( 1 / ∞ ) 〕 = k_0 Q ( 1 / R )


  4. よって、無限遠の電位を基準 0 にとった点 C の電位 V は

      V = k_0 ( Q / R )


 但し、上式  V = K_0 ( Q / R )  により、V は R に反比例する。従って、縦軸に V 、横軸に R をとれば、直角双曲線 となり、富士山のように、頂上に近いほど傾斜がきつく、裾野ほどゆるやかである。

 また、頂上が平坦なのは、導体ではどの電位も等しいからである。

 また、球状導体が単独にある場合、電気力線は放射状であり、  V = K_0 ( Q / R )  の式から、中心からの距離 R の等しい点の電位は等しいから、等電位面は球形で、電気力線と直交する。


2-55-7d.gif



(...to be continue...)

 この話はまだ続きます…。
posted by 梵 at 23:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月04日

等電位面

 今や超伝導が軌道に乗り、身近な技術になってきた世の中というに、

 新年早々、相も変わらず、基礎の基礎♪ …ってな感じで電磁気学っている梵であります。

 本日は、等電位面、電位の傾きと電界の強さの話です…。



等電位面

 電位の等しい点を重ねてできる面を 等電位面 という。一つの等電位面上では、電位はどこも等しいから、等電位面に沿って電荷を動かす仕事は 0 である。従って、等電位面の方向には、電荷は電界から力を受けない。ゆえに、等電位面の電界ベクトルに垂直である。

 従って、電気力線等電位面直交する

2-55-6a.gif


 例えば、等電位面に CD 沿って電位かが変位するときは仕事は 0 だから、面 CD は 電界 E に垂直となる。

 また、等電位面は等高面(同じ高さの水平面)に相当し、地図上(図面上)では等高線に沿って物体が変位するときは、重力は等高面(水平面)に垂直だから、仕事をしないのに類似する。


一様な電界

 一様な電界では、電気力線は平行で密度一様であるから、これに直交する等電位線も平行で等間隔である。ゆえに、電位を縦軸にとれば、電位は直線的に変化する。


▼正電荷( +q )は電界( E )の方向に向く力を受ける。また正電荷は電位の低い方へ向く力を受ける。従って、電気力線に沿えってその向きに移るに従い電位は下がる

2-55-6b.gif

二点間距離に対して電位が下がる割合電位の傾き(勾配) という。一様な電界では、d〔 m 〕につき電位差 V 〔 V 〕である電界の 電位の傾き (勾配)は

   V / d 〔 V / m 〕  である。

2-55-6c.gif


▼従って

 距離 d〔 m 〕 について 電位差 V〔 V 〕 の一様な電界の

   電界の強さ E電位の傾き に等しく、

    E = V / d 〔 V / m 〕   である。

 何故なら、  V = Ed   から  E = V / d  が導かれるからである。

 但し、E の単位は

   〔 V / m 〕 = 〔 J / C ・ 1 / m 〕 = 〔 J / m ・ 1 / C 〕 = 〔 N / C 〕


極板間の 電位差大きく なれば、電位の傾き大きくなる から、等電位面間隔狭く なり、電界強く なるので、電気力線 は、なる


電荷が電界中の二点間を、電位の 低い方へ 移るときは

 電界は電荷に 仕事 をするが、同じ等電位面 に帰れば その 仕事0 である

 この仕事の大きさ W は電荷 q と二点間の電位差 V できまり

   W = qV   で経路によらない。

 これは、例えば、重力の場では、重力がする仕事は 「重力 * 鉛直距離」 であって、道筋によらないのに似ている。



(...to be continue...)
posted by 梵 at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月30日

電界が電荷にする仕事と電位差 (2)

  前回の「電界が電荷にする仕事と電位差 (1)」の続きの話になります。


▼重力の場において

 二点間の高さの差は、単位質量の物体が二点間を動くとき、重力がその物体にする仕事の大きさと正・負で示すことができる。


二点間の電位の差を 電位差 或いは 電圧 という

 上と同様に、電界内の二点間の電位差は、単位正電荷 +1 が二点間を移動するとき、電界が電荷にする仕事の大きさで示すことができるMKSA 単位では次のようにきめる。

 1 クーロン電荷 が電界の 二点間動く とき、電界電荷 にする 仕事の大きさ1 ジュール である場合、二点間電位差

   1 ボルト〔 J 〕 と、決める

2-55-5d.gif

 点 A から B へ 1〔 C 〕の正電荷が移るとき、電界が電荷に 1〔 J 〕の仕事をするならば、A は B より 1〔 V 〕電位が高いと 定義する (きめる)のである。


▼ゆえに、1〔 C 〕の正電荷が 1〔 V 〕電位の低いところに移るときは、電界は電荷に 1〔 J 〕の仕事をする。 V〔 V 〕ではその V 倍、q〔 C 〕ではさらにその q 倍の仕事をするから、

 q 〔 C 〕の 正電荷VE 〔 V 〕電位高いところへ移る とき、

 電界電荷する仕事 W

   W = qV    である。

 単位の関係は   〔 Jジュール 〕 = 〔 Cクーロン 〕〔 Vボルト

2-55-5e.gif


▼従って、q 〔 C 〕の正電荷 を V 〔 V 〕 単位高いところへ運ぶ には

   W = qV 〔 J 〕

 仕事要しその仕事電気力による位置のエネルギー として 電荷に蓄えられ、V 〔 V 〕 電位低い所へ移る とき、それだけ仕事外部に 対して する

 例えば、電池の化学作用により、高い電位に上げられて電気力による位置のエネルギーを得た電流が低い電位へ流れるとき、モーターを回す仕事をしたり、抵抗により熱を発生する。


 強さ E〔 N / C 〕 の 一様な限界 に沿って d〔 m 〕離れている

 二点間電位差 V〔 V 〕は

   V = Ed  

 である。

2-55-5f.gif


 q〔 C 〕の正電荷が、点 A から電界 E に沿い d〔 m 〕離れ、V〔 V 〕電位の低い点 B に移るとき、電界が電荷にする仕事 W は

  W = qEd ,   W = qV  同じ仕事を表すから、

  qV = qEd   ∴ V - Ed



(...to be continue...)
posted by 梵 at 00:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月29日

電界が電荷にする仕事と電位差 (1)

 実は、持病を患っている梵であるので、遅れながらのまちまちのあげになっています…。

 流石に、小十郎君の要求応えるの、きついです…。



▼電界が電荷にする仕事と電位差

 強さ E 〔 N / C 〕の 一様な電界 において、gC 〕の 正電荷 が、電気力線沿い距離 d 〔 m 〕 動く とき、仕事 の大きさ W

   W = qEd 〔 J 〕    で、

 電界向き動く ときは、正電界は電界から仕事をされ

    (電界による力 qE は正電荷に 仕事、)

 電界逆向き動く ときは、電気力 qE に抗して仕事をする

    (電気力 qE は正電荷に 仕事 をする。)

2-55-5a.gif

 その理由として…
  1. 正電荷 q が電界 E から受ける力 F は  F = qE〔 N 〕  で電界の方に向く。


  2. その力 F で距離 d〔 m 〕動く仕事 W は   W = F・d = qEd〔 J 〕 である。


  3. 「 A → B 」の向きに動けば、力 qE と変位 d は 同じ向き になる。よって、qE のする仕事は となる。


  4. 「 B → A 」の向きに動けば、力 qE と変位 d は 逆向き になる。ゆえに、qE のする仕事は となる。


2-55-5b.gif

 例えば、この関係は、重力の場において、質量 m 〔 kg 〕の物体が高さ h 〔 m 〕動くとき、仕事の大きさ W は

   W = mgh 〔 J 〕 であり、

  B → A 高い位置へ 運ぶには、重力 mg に抗して仕事をするを要し(重力は の仕事をし)、その仕事は位置のエネルギーとして物体に、蓄えられる。

  A → B 低い位置へ 移るときは、重力 mg は物体に の仕事をする(物体は位置のエネルギーを失う)のに、類似する。


▼電界中を電荷が移動するとき

 電界が電荷にする仕事は、電気量と始めと終わりの電気的位置(電位)によってきまり、途中の経路に関係しない。このことは、重力が物体にする仕事が 「重力 * 鉛直距離(高さの差)」できまり、道筋に関係ないのによく類似する。即ち、電界保存力 で重力の場に類似する。重力の場合と比べてみれば、非常によく似ている。


▼上記のように、仕事が経路に関係しないので、

 重力の場では、二点の位置の高さの違いは、二点間を動く物体に重力がする仕事で示すことができた。これと同時に、電界においては、二点間を動く正電荷に電気力がする仕事によって、二点の電気的位置(電位)の高低を示す

 例えば、点 B から A に正電荷を運ぶのに仕事を要する場合A は B より 電位高い といい、A から電位の低い B へ正電荷が移るときは、電気力は正の仕事をする

2-55-5c.gif

 このことは、重力の場において、 Q から P へ物体を運ぶのに重力に抗して仕事をすることを要する場合は、P は Q より位置が高く、P より低い位置 Q へ物体が移るとき、重力は正の仕事をするのに対応する。



(...to be continue...)

 この話はまだ続きます…。
posted by 梵 at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月28日

電気力線の話

 電線の話ではなく、電気力線の話です。

 物理現象を次のように見ると、物理の世界はわかればわかるほど不思議なものですね…(^-^)



▼電気力線

 電気力線 は電界の様子を示す線で、電界内におかれた微小な正電荷が、電界から力を受けながら少しずつゆっくりと動くとき、その道筋が描く線である。電気力線は正電荷或いは無限遠に終わるか、或いは無限遠から来て負電荷に終わる

 電気力線上任意の点電界の方向示す

 例えば、正・負の2個の電荷がつくる電界の様子を示す電気力線である場合、P 点に微小な正電荷をおけば、「→PF 」の方向に力を向けるが、動くに従い方向が変わり、Q 点では「→QR 」の方向に力を受ける、→PF 、→QR の方向は電気力線の P 点、Q 点における接線の方向と一致する、電気力線は +q から始まり、-q に終わっている。


▼電気力線の密な所ほど電界は強く、電気力線の密度(電気力線に垂直な単位面積当たりの電気力線の本数)は電界の強さに比例するという関係がある。そこで、電界の強さ E N / C 〕 の 点では電界に垂直電気面積 1 m^2 〕あたり E 本割合電気力線を描くきめる。即ち、電気力線密度 ( 1m^2 あたりの電気力線の数)は 電界の強さ E等しい と おく。したがって、電界の強さ E〔 N / C 〕の電界においては、電界に垂直な S〔 m^2 〕の面積を貫く電気力線の総数 N 本は

   N = ES 〔本〕


種々の電界
  1. ただ1個の正電荷のつくる電界の電気力線はその正電荷より発して無限遠に終わる、この2つの場合は、電気力線は放射状に広がっている、このとき電界の強さは電荷からの距離の2乗に反比例する。

    ( E = 9 * 10^9 ( q / r^2 ) )


  2. 電気力線が平行で一様に分布するときは、各点の電気力線の密度、従って、電界の強さは等しく、これを 一様な電界 という。両板の距離が小さいならば、電荷は引き合って各板の内側にあり、電気力線は全部内側にあって平行で一様である。従って、両板側では、どの点の電界の強さも等しい。


 但し、端のところは幾分平行ではない。しかし、外側には電気力線は存在しない。また、電気力線は交わったり、尖って折れ曲がることはない、もしあれば、同じ1つの点( P )に電界の方向(接線)が E_1 , E_2 の2つあることになって、矛盾する。


▼電界は電気的に歪んでいる状態にあると考えられる、1本1本の電気力線縮もうとし同方向の隣り合った電気力線どうし反発し合う性質もっている

 例えば、正・負の電荷 A , B が引き合うのは、直接に力を及ぼし合うのではなく、その周囲の空間が電気的にひずんでおり、ACB , ADB などの1本1本の電気力線が縮もうとしてその結果 A , B が引き合うものと考えられる。また、正電荷 H , K が反発し合うのは相隣る同一方向の電気力線 HM , KN などが反発し合うためであると考えられ、電気力線 ACB と ADB が膨らんで途中が離れているのも反発し合う性質による。



(...to be continue...)
posted by 梵 at 00:48| Comment(1) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月27日

電界の話

 物理においては、基礎の話が続いています…あはは…(〃▽〃);

 何でこんなことをやっているのかというと、電気というエネルギーで生活が潤っている私たちであるだけに、知らなきゃ大変な事故に繋がることもあるというわけでやってます。電気はね…実は恐い代物です…。

 これは、蛇足になりますが、その昔、かのディスカバリーチャンネルで、木星内には大気ガスの嵐でプラズマが走っているという話あたりで、出演した科学者が、「できるなら、その惑星内を探索したい♪」なんて言っていましたが、人体といえば98%は水分ですから、当然、どこにいても雷は見事に的中します…。ああ…そう言えば、プラマにあたって見せるエンターテイナーがいましたが、重装備の絶縁物質で体を保護しても若干は、漏れて体内を電流が走るそうです…。…なんて、おそろしや…。

 道を歩いている途中、メーカーの不手際で変電するボックスが爆発して吹っ飛んで、驚いた!…という現象にあうこともあるそうです。安全で当たり前と思われやすいこの人間の世界ですが、実は、環境にあるものは、恐いものだらけだったりするから、進化の過程というものができたんじゃないかと思う梵です。



電界(電場)

 帯電体の付近など、電気力の働いている場所を 電界(電場) という。電界内のある点に正電荷をおくとき、その 正電荷電界から受ける力の方向 をその点の 電界の方向単位の電荷あたりに働く力の大きさ をその点の 電界の強さ という。q 〔 C 〕の電荷が電界から受ける力が F 〔 N 〕 であるならば、1 〔 C 〕 あたり受ける力電界の強さ E であるから

   E = F / q 〔 N /C 〕 或いは 〔 V / m 〕


電界の強さの単位は

ニュートン毎クーロン N / C 〕、或いは ボトル毎メートル 〔 V / m 〕 で示される。

 W = qV から 〔 J 〕 = 〔 C 〕〔 V 〕、 W = Fs から  〔 J 〕 = 〔 N 〕〔 m 〕

   ∴ 〔 V / m 〕= 〔 J / C ・ 1 / m 〕〔 J / m ・ 1 / C 〕 = 〔 N / C 〕


▼試験電荷

 電界に 1C の大きい電気量のものをおけば、その電界は、はじめの状態と変わってくる。実際におくのは、極めて微小な電荷であって、その点の電界の方向や強さを変えない程度のものである。このような電荷を 試験電荷という。それに働く力から計算して 1 クーロンあたりの力を求め、その点の電界の強さとするのである。


電解ベクトル

電界の強さ E とその方向を合わせて 電界ベクトル という、E で示せば、上式より

 q 〔 C 〕の 電荷E〔 N / C 〕 の電界 から 受ける力 F〔 N 〕は

   F = qE

 単位の関係は  〔 N 〕 = 〔 C 〕〔 N / C 〕

 F = qE は、電荷 q が正ならば、FE と同方向を示し、q が負ならば、逆方向を示す。


1個の電荷がつくる電界

 点 O にある + q〔 C 〕点電荷から r〔 m 〕離れている点 P の電界 E は、方向は「→PO」を延長した方向で、強さは

 真空中 では  E = K_0 ( q / r^2 )〔 N / C 〕、  K_0 = 9.0 * 10^9

 である。( - q なる電荷では「→PO」の方向に向く)


数個の電荷Tq_1 , q_2 ……が或る点に作る電界のベクトル E は、各電荷が単独にその点に作る電界のベクトル E_1 , E_2 ……を合成したものに等しい。即ち

   E = E_1 + E_1 + ……



(...to be continue...)
posted by 梵 at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月26日

クーロンの法則 (2)

 さて…。先日のクーロンの法則の続きとなりますが、今日はちょっとばかし、遊び心を入れてみました。


光速度 C の実測値は

 C = 2.997925 * 10^8 m / s  である。理論的に K_0 = C^2 / 10^7 の関係がある。

 この実測値と理論式から、 K_0 = 8.98755 * 10^9 ≒ 9.0 * 10^9 が導かれる。


CGS 静電単位系 なる単位も使われる。

 真空中 1cm をへだてて等しい電気量をもつ2つの電荷が及ぼし合う力が 1dyn であるとき、その各々の電気量を 1 〔 CGS 静電単位( esu )の電気量〕 という。

 この単位を用いるときは、〔 C 〕の定数 K = 1 となり、

 クーロンの法則 は  F = q_1 q_2 / r^2 (真空中)  で示される。

 即ち、これは、   1 〔 CGSesu の電気量〕 = 1 / 3 * 10^9 クーロン   にあたる。

 この〔 CGSesu の電気量〕をもとにして組み立てられた単位系が CGS 静電単位系 である。


静電気電流現象上の違い

 実験室でエボナイト棒を毛皮でこすったりして、引き合ったり、反発させる実験と、乾電池で豆電球をつける実験と比べてみると、一般的に次のようなことがいえる。
  1. 静電気の電気量は微量であるが電流の電気量は大きい。


  2. 静電気の電圧は大きいが、電流の電圧はそれほど大きくない(乾電池や家庭の電流では)


  3. 従って、電流では絶縁体として扱われている物質でも、静電気では流れる物もある。

 例を挙げれば、普通の懐中電灯では、1.5V の乾電池 2 個で、300mA = 0.3A 位の電流が流れている。 1s 間に 0.3C の電流が流れる、ということになるが、もし、この電気量 0.3C が 1m へだてて相対するならば、作用する力は、

   F = 9.0 * 10^9 * ( 0.3 * 0.3 / 1^2 ) = 81 * 10^3 ton 重

 という物凄い大きい力である。



(...to be continue...)
posted by 梵 at 00:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月25日

クーロンの法則

 さて…本日は、クーロンの法則です。

 その昔、倫理上の問題で学会を騒がせたES細胞から作るクローンではなく、電磁気学では基本となるクーロンです…。

 まぁ、現在も韓国じゃES細胞で騒いでいますがね…。論文の捏造はよくある話で、nature でも大きな問題として上がっていたぐらいなんで、驚きません。むしろ、「ほう。して、挙がったり♪」なんて喜んでしまった梵です。

 実は、ES細胞の技術自体はいろいろやり方があって、成功しているケースもあります。そのほとんどが再生医療部門で活躍できるよう、さらに研究しています…。某氏の論文捏造でES細胞の技術がすべて嘘だというような揺るがすものでもないので、「まぁ、自業自得だわ」…なんて、むにゃむにゃ言ってる、スペースが勿体無いですね…。

 さて、始めます…。



▼ここでは、流れていない 静止している電気(静電気) の性質を考察する。


▼ 電気には 静電荷 (陽電気) と 負電荷 (陰電気)の2種類があり、それ以外にはない。

 同種の電荷斥け合い異種の電荷引き合う

 この力を 電気力 という。物体が電気をもつことを 帯電 するという。


クーロンの法則

 二つの 点状の 帯電体の作用し合う力 F大きさ は、各電気量 q_1 , q_2 の積比例し距離 r 2乗反比例する。即ち

   F = K ( q_1 p_2 / r^2 )

 これを クーロンの法則 という。

 よって、この電気力を クーロン力 ともいう。 F は、q_1 Q_2 が同符合(共に正、共に負)ならば、正。また異符号ならば負となる。 F < 0斥力、 F > 0引力 を意味する。


MKSA 単位系 における クーロンの法則

 上の比例定数 k の値は単位のとり方によって異なり、物質によっても違う。MKSA 単位系では次の表現になる。

 電荷 q_1 , q_2 に 〔 C (クーロン)〕 に 〔 m 〕、力 F に 〔 N (ニュートン)〕を用いるときは

  真空 における比例定数の値は  k_0 = 9.0 * 10^9 〔 K・m^2 / C^2 〕

 よって クーロンの法則 は  F = k_0 ( q_1 p_2 / r^2 ) 〔 N 〕 (真空中)

   空気中の k の値は K_0 にほぼ等しい。
 
 F = k ( q_1 q_2 / r^2 ) より K = Fr^2 / q_1 q_2 となるから、

 K の単位は 〔 K・m^2 / C^2 〕 となる。



(...to be continue...)
posted by 梵 at 01:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月24日

電界単位の話

 えー…。なんだか、大学の講義のような状態になってまいりました…(苦笑)。

 電界の基礎の基礎のあたりのところを今日は…ということで…。電界単位の話です。

 理屈がわからないと呑み込めない梵は、子供の頃、よく、先生に何でそうなるの?と理由を聞きまくって困らせていました。俗に言う、どちて坊やです。丸暗記させないで、ここから授業やってもらえると、もっと勉強ができたのにな…なんて思ってしまう梵であります。

 さて…。はじめます…。



電気量の単位

 メートル〔 m 〕、キログラム〔 kg 〕、およびアンペア〔 A 〕の4つを基本単位とする単位系を MKSA 単位系 という。この単位系が電磁気学に多く用いられる。


電流の強さの単位 アンペア 〔 A

 電流が流れるとその周囲に電界ができる。また磁界の中の電流は磁界から力を受ける。このため、電池から出た電流が平行におかれた針金を相反する向きに流れるときは、その針金は互いに斥け合う。この力を測定して、電流の強さの単位 アンペア を次のようにきめる。

 真空1m へだてて 平行に 置かれた 細い長い 2本の直線状導体を流れる電流 が、長さ 1m あたり 及ぼしある力 が 「2 * 10^−7 N (ニュートン)」 で あるとき、その 電流の強さ を 1 アンペア と きめる
 
 このアンペア〔 A 〕と、〔 m 〕、〔 kg 〕、〔 s 〕とで、種々の単位が導かれているのである。


電気量の単位 クーロン 〔 C

 電気とその 電気量電荷 という。電気量の単位 は次のようにきめる。

 1 アンペア電流流れているとき針金の断面1 秒間 に通る 電気の量 を 1 クーロン C 〕 という。
 
 即ち、1 アンペア は針金の或る断面を 毎秒 1 クーロン の電気量が通る 電流の強さ である。このように、電気の強さ針金の或る断面を単位時間に通る電気量 をもって示す。従って、針金の或る断面を t 秒間Q クーロン の電気が通るときの 電気の強さ i アンペア

   i = Q / t  単位の関係は  アンペア = クーロン / 秒  〔 A 〕 = 〔 C 〕 / 〔 s 〕

 従って、

   Q = it  単位の関係は  クーロン = アンペア * 秒  〔 C 〕 = 〔 A 〕〔 s 〕

 1 / 1000 〔 A 〕  即ち  10^−3 〔 A 〕 を 1 〔 mA 〕(ミリアンペア)という。



(...to be continue...)
posted by 梵 at 00:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月18日

イオンの話 (2)

 イオンの話って、元からやれば、(半導体の前の)【帯電】の話になるでないですか…(T▽T)

 …とはじめた、この話…。実は大元からやると、電磁気の基本から入らなきゃならない話です…(T^T)

 それをやると、長くなるんですよね…。どうしようかな…なんて思っている梵です。

 電磁気といえば、マクスウェルですねぇ…。マクスウェルの方程式といえば、めんどーな式と比較的かんたんな式がありますね…あはは…(T▽T)

 …なんて、思っていた矢先の小十郎の必要なおねだりでした…(苦笑)。



摩擦による帯電

 二つの物質をこすり合わせると、一つの物質から他の物質に電子が移りやすい。電子を得た物質は負に帯電し、電子を失った物質は正に帯電する。ゆえに両物質の得た正、負の電気量は相等しい。

 例えば、毛皮でエボナイト棒をこすると、毛皮からエボナイトへの電子が移る。従ってエボナイト棒は負に、毛皮は正に帯電する。その量は相等しい。また、絹布でガラス棒をこすると、ガラスから絹布へ電子は移り、ガラス棒は陽電気を帯びる。


静電誘導

 帯電体 を 絶縁 した 導体近づける と、 導体の

 帯電体近い側異種遠い側同種

 電気生じる

 これを 静電誘導 という。

 静電誘導によって生じた 正・負電気量 等しい

 これは、絶縁した導体 P に、正の帯電体 C を近づけると、導体 P 内の自由電子は これに引かれて、B の側から A の側へ集まってくる。ゆえに A 部は負に、B 部は正に帯電し、その電気量は等しい。

 例えば、二つの金属球 A , B を絹糸でつるして両球が触れるように支え、負に帯電したエボナイト棒を近づけ、そのまま球 A , B を引き離すと、A は正に、B は負に帯電する。(注:上記の A 部と B 部は一つの絶縁した導体 P についての帯電であるが、この例えは、二つの金属球 A , B についての帯電の話である。)


▼帯電体の C の近くに絶縁された導体 P があるときは、帯電体 C から出る(あるいは C に終わる)電気力線の一部は導体近くの側 A に連なり、遠くの側 B から同数の電気力線が出る(或いは入る)

 これは、一つの閉曲線で導体 P を包むときは、その中の電荷は正、負打ち消して 0 である。ゆえに、後述するガウスの法則により、閉曲面を貫く電気力線の総数は 0 である。よって閉曲面を貫き出る電気力線と貫き入る電気力線の数は等しい。


▼帯電体 C (例えば正に帯電)を接地した導体 P に近づけると、帯電体に誘導されて P に生じた同種の電荷(正)は反発されて地面に逃げる(自由電子が地面から A の方へ流れ移る)が、異種の電荷(負)は、帯電体の電荷(正)に引きつけられて、帯電体側 A に釘付けされる


▼広い導体板 C が + Q に帯電している場合、これに、同様の面積の広い導体板 P を狭い間隔まで近づけると、静電誘導により、P に正・負の電荷を生ずるが、P を接地すると(放電線、アースのようになるので)、正電荷は地に逃げ、負電荷は C の正電荷に引かれて残る。その P の負電荷に引かれて、C の正電荷は全部 P に対する面に集まってくる。従って、 C , P相対する面 には、正・負等量( + Q , - Q )電荷が引き合って釘付けされ、相対する空間に一様な電界を作る


▼狭い間隔で相対する導体板 B , D がある場合、スイッチ S をいれると、電子の間隔 A から板 B に正電荷が流れ込むにつれ、静電誘導により、板 D に正・負の電荷を生ずるが、正電荷は電池の陰極 C に流れ込み、板 B , D の相対する面に、正・負等量( + Q , - Q )の電荷が引き合ったまま残る



(...to be continue...)

 ……もうちょっと、基本、いる…?
posted by 梵 at 15:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月17日

イオンの話

 小十郎におねだりされた《すね元ネタ》をあげます。

 イオンのネタが必要だと小十郎は言っていましたが、イオンの話って、元からやれば、(半導体の前の)【帯電】の話になるでないですか…(T▽T)



導体絶縁体

 電気を伝える物質を 導体、伝えない物質を 不導体、或いは 絶縁体 という。

 例えば、導体には金属、酸・アルカリ・塩類の溶液、炭素などがあり、絶縁体には、硫黄、ガラス、絹、エボナイト、雲母等がある。ただし、完全な導体或いは完全な不導体というものはなく、伝え方に種々の程度がある。また純粋な水は電気を伝えにくいが、普通の水はイオンがあるので電気を伝える。半導体については流れ追って後述する。


金属融合自由電子

 金属がよく電気を伝えるのは、金属の原子は 金属融合 していて、金属内を自由に動き回れる 自由電子 をもっており、それが動くことにより電荷が運ばれるからである。

2-56-1a.gif

 例えば、銅は原子番号が29で(_29_Cu)、原子核は29個の陽子をもっており、電子の電荷 e の 29倍 の正電荷をもっているが、その外を高速で回転している 2+8+18=28 個 の電子の負の電荷で28個の陽子の電気力が打ち消され、残りの1個の陽子だけが、閉殻内にあって、それが一番外側の電子を引っ張っている状態に近い。

2-56-1b.gif

 従って、原子核がその閉殻外の電子を引きつける力が弱く、その電子は離れやすい。離れた後の閉殻は1価の陽イオンとなり、離れた電子は陽イオンの間を自由に動き回る 自由電子となる。この陽イオンは自由電子に引きつけられて固く結合し、整然と配列した点を中心として振動している。このような結合が 金属融合で、この結合による繊細な結晶が集まって銅の針金などができている。自由電子は勝手の方向に動いており、自由電子の数と陽イオンの数は等しいから 中性 の状態にある

 但し、導体か不導体かは、周期律上の状態で左右される。周期律上、元素は閉殻内の正の電荷が少なく(第T族 Na は +1、第U族 Mg は +2)、閉殻外の電子を引きつける力弱く、自由電子をつくって金属融合し易いが、周期律上、元素が閉殻内の正電荷が多く(第Y族 S は +6、第Z族 Cl は +7)、閉殻外の電子を引きつける力が強く自由電子ができにくいので、電気を伝えにくい、といったようになる。


絶縁体(不導体)は、自由電子が少なく、電気が移動しにくい

2-56-1c.gif

 例えば、銅もさびて酸化銅 CuO になれば、Cu の閉殻外の電子は O 原子へ移って イオン結合となり、自由に動ける電子がなくなるから、電気を伝えなくなる。石油など、C や H の原子が電子を出し合って、それを共有することにより結合する 共有融合 では、閉殻外の電子はそれら原子から離れて自由に動き回ることができない。このよに自由電子がないから電気を伝えにくい(共有融合がゆるいと、多少動いて電気を伝えるものもある)。


▼酸・アルカリ・塩の溶液では、正・負のイオンが働くので電気を伝える。


▼中性

 物体を構成する原子の核をもつ静電気と電子のもつ負電気とが一様に分布し、その正、負の量が等しいときは、その物体は 中性 或いは電気を帯びていないという。

 この状態により、電子が少ないとき(陽)に帯電したといい、電子が多いとき(陰)に帯電したという。ゆえに物体が正の電荷を持つとき、これに等量の負電荷を与えるならば、物体は中性となる。このとき電気が 中和 したという。



(...to be continue...)
posted by 梵 at 11:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 物理の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。