2006年03月30日

太陽の年齢の話

 前回は「太陽と地球の距離の話」と題し、太陽と地球の距離をどうやって計算するのかをお話しましたが、今回は、太陽の年齢はどうやって推測されているのかについてのお話になります。


 結論から先に言えば、太陽の年齢は、地球の年齢から推測されています。

 宇宙年齢でいう 109 億年の《一生》の中で、太陽は今何歳なのか?

 実は太陽の年齢は、太陽自身を観察しただけではわかりません。観察で手に入る情報自体には、太陽の年齢を推測するものがないためです。そこで、太陽系は形成された進化の過程上、太陽と同時期に地球は作られたと理論上で考えられているため、太陽の年齢は、地球とぼぼ等しいと仮定して計算されています。

 現代の天文学においては、宇宙のガスと塵が集まって太陽ができたとき、ほぼ同時期に太陽系もできたと考えられています。太陽が誕生し、そこから太陽系ができるまでにかかった時間は、1000万年程度とされています。太陽の一生から考えれば、1000万年程度というこの数字は誤差の範囲におさまる値です。

 コンピュータを使った計算によれば、原子太陽ができてから地球が誕生するまでの時間は数百万〜1000万年との算出結果があるため、本来は「億」の単位で考える太陽の一生の研究では、誤差の範囲におさまる短い時間です。このことから、地球と太陽はほぼ同時期にできたと考えられ、「地球の年齢≒太陽の年齢」と考えられています。

 地球の年齢は、岩石などに含まれるウランと鉛の放射性元素の比を調べることで推測されています。これは、イギリスの地質学者アーサー・ホームズ(1980〜1965)が研究したもので、ウランが常に一定の割合で鉛に変化することを利用したものです。この年代測定によって、地球の年齢は45.5億歳と見積もられています。即ち、この値がそのまま、太陽の年齢というわけです。

 地球の年齢をどうやって測ったかについては、岩石や鉱物の中には、先に述べたように、放射性元素という種類の元素が含まれていることがあります。その元素とはウランやアルゴン、カリウムなどです。これらは、一定期間でその半分の量が別の元素に変化する特徴があります(この期間を「半減期」とよびます)。例えば、「ウラン 238 」という元素は約44億7000万年かけてその半分の量を「鉛 206 」という元素に変えることがわかっています。従って、岩石中にどれくらいの割合でウラン 238 が含まれているのかがわかれば、その岩石がいつできたものかがわかります。

 尚、年代測定によって、地球の年齢は45.5億歳と見積もられていると先に述べましたが、厳密に示せば、地球最古の鉱物は44億歳でしたが、地上で見つかった隕石の多くが44.5億歳前後であったため、地球の年齢も約46億歳とされています。

 109億年といわれる太陽の一生の中で、太陽はすでに46億年過ごしてきたと考えられていますが、太陽の時間スケールで見れば、ほぼ半分の時間を経過したことになり、これを人間で言うならば《壮年》の時期にあたります。
posted by 梵 at 11:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 宇宙の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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