Tb 型、Tc 型、U型、重力崩壊型超新星は、大質量星がその生涯の終わりに爆発するときに生じ、Ta 型は質量降着している白色矮星の熱核爆発で生じると考えられています。
Perets たちは分光データから、 SN 2005E がTb 型のようにヘリウム過剰で、Ta 型に特有の水素、シリコン、硫黄のスペクトル線を欠くと結論しています。
しかし、 SN 2005E が「古い」星の環境に存在し放出物の星が少ないことから、重力崩壊型起源ではなく、低質量で古い前駆星、おそらく連星系でヘリウムが降着している白色矮星であろうと彼らは考えています。
川端弘治(広島大学)たちはそれとは異なる見方をしており、 SN 2005E は SN 2005cz に似ており、楕円銀河の中で見つかることは異例とされるTb 型超新星であるとしています。
彼らは、 SN 2005E と SN 2005cz は共に、爆発を起こす質量の低質量側(太陽質量の 6 〜 12 倍)の大質量の重力崩壊型爆発の結果生まれたとすると、最もうまく説明できると考えています。
D Branch は News & Views で、星爆発の機構についての最新の考え方からみた、これら 2 つのモデルについて論じています。
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nature 465,261-390 20 May 2010 Issue no.7296
Letters pp.322 / A faint type of supernova from a white dwarf with a helium-rich companion / H B Prets et al. (The Weizmann Institute of Science , Harvard-Smithonian Center for Astrophysics)
Letters pp.326 / A massive star origin for an unusual helium-rich supernova in an elliptical galaxy / K S Kawabata et al. (Hiroshima University)
News and Vews p.303 / Supernovae : New explosions of old stars ? / David Branch
超新星は 2 つの異なる物理過程から生じると考えられています。
大質量で短命な星の中心核が重力崩壊を経て爆発する間に、通常は太陽の数倍の質量が放出されます。
これらはTb/c 型およびU型の超新星として出現すると考えられ、若い星の種族に関連してみられます。
対照的に、チャンドラセカール限界に達する質量で、炭素と酸素の中心核をもつ白色矮星の熱核反応の爆轟からは、Ta 型超新星が生成すると考えられています。
そのような超新星は若い星と古い星の環境の両方で観測されています。
Perets たちの本論文では、近傍の孤立銀河 NGC 1032 のハロー中に存在する、暗い Tb 型超新星 SN 2005E について報告されています。
ヘリウム過剰で(Tb 型)特異な超新星 SN2005E は、暗く動径方向に徐々に減光する光度曲線、後期のスペクトルに顕著なカルシウム線、超新星周辺で最近星形成が起きた証拠がまったくないことで、これまでに観測されたどの超新星とも区別されます。
これらの特徴は、質量降着している白色矮星の薄い表面層におけるヘリウム爆轟によって説明できると論じられています。
川端弘治(広島大学)たちの本論文では、楕円銀河の中に現れた SN 2005cz に観測された特徴が、 SN 2005E のそれに似ていることを報告しています。
超新星は古い星での新しい爆発か?
従来知られている超新星爆発の枠に入らないタイプの星爆発の例が幾つか見つかっていますが、こうした超新星のもとである星の性質とその爆発の機構はまだまったくわかっていません。
Branch は星爆発の機構についての最新の考え方からみた、これら 2 つのモデルについて論じています。



分光したのも Perets たちだよ^^