2010年05月27日

医学:軽く触れても痛い

外傷や炎症、日焼けの後には皮膚が知覚過敏となり、ごく軽く触っただけでも激しい痛みを感じることがあります。

この症状は普通すぐに消失しますが、ずっと続いて消耗性の疼痛(とうつう)となる場合もあり、どの神経回路が関与しているかが突き止められていないこともあって、その治療は困難であります。


今回、この慢性疼痛症候群に新規なクラスの一次感覚ニューロンが関与していることが、明らかになりました。

特殊な小胞グルタミン酸輸送体 VGLUT3 を欠損する変異マウスでは、強い機械的疼痛刺激に対する感受性が低下し、外傷後の触覚刺激過敏性は消失します。

脊髄後根神経節の VGLUT3^+ ニューロンは、ヒトで快感を感じる触覚に関与するとされていた髄鞘をもたない低閾値機械受容器ですが、外傷後の痛覚過敏時には痛みの感覚を伝達するらしいです。

このことは、研究や治療的介入に新たな道を開くと考えられています。


### database ###
nature 462,535-688 3 December 2009 Issue no.7273
Letter p.651 / Injury-induced mecanical hypersensitivity requires C-low threshold mechanoreceptors / R P Seal et al. (University of California, San Francisco School of Medicine)
News And Vews p.580 / Newroscience : Unbearable lightness of touch / Liam J. Drew and Amy B. MacDermott



機械的疼痛は、炎症や外傷にともなって生じる病的状態に関与しますが、急性の持続性機械的疼痛を伝達する一次感覚ニューロンは特定されていません。

後根神経節(DRG)ニューロンは、興奮性伝達物質グルタミン酸を用いて脊髄に知覚情報を伝達しますが、この過程では、エキソサイトーシスによる分泌の調節は、シナプス小胞へのグルタミン酸の運搬に依存しています。

今回、Sealたちは、DGR のごく一部の細胞が、少数の小胞グルタミン酸輸送体 VGLUT3 (SLC17A8 としても知られる)を発現することを報告しています。

posted by 梵 at 16:52| Comment(2) | TrackBack(0) | natureのこぼれ話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
梵が日焼けしたの?
Posted by BlogPetの小十郎 at 2010年05月28日 14:44
梵はちゃんと日焼け止めしているから、日焼けしてないですよ^^

持病の外傷や炎症はありますA^^;
Posted by 梵 at 2010年05月28日 15:41
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。